リトル・ダンサー / スティーヴン・ダルドリー
- 出版社/メーカー: アミューズ・ビデオ
- 発売日: 2001/07/27
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いわずと知れた有名映画。
男の子なんだけどバレエやっちゃうみたいな。
でも、関係ないよね、男とか女とか。
主役のジェイミー・ベルは今でも俳優やってるみたい。
もう、二十歳だって。
ひええ。
この映画で好きな場面はやっぱ父親が息子をバレエのオーディションに行かせてやるシーンですかね。
イギリスの労働階級の映画ということもあってか、途中でクラッシュのロンドン・コーリングが流れたりします。
こんなことが書かれていた。
イギリスにおける1984年という時代背景について
かつてエネルギー資源と言えば石炭だった。世界各地で炭坑町が栄え、多くの炭坑夫たちが穴にもぐって石炭を掘リ続けた。多くの危険にさらされながらも低賃金、という劣悪な条件の下で、男たちは顔を真っ黒にしながら、産業を支えたのだ。だが、20世紀に入り、石油という新たなエネルギー資源の登場によって、石炭産業は次第に衰退してゆく。
世界各地の炭坑町が、炭坑の閉山と共にすたれ、多くの失業者があふれるようになる。イギリスでは、第二次大戦後、国有化された石炭産業が、1970年代に完全に行き詰まリ、1983年には、石炭庁が3年間で6万4000人の炭坑夫の首切りを政府に提案、翌84 年に20ヶ所の炭坑を閉鎖すると発表した。
「リトルーダンサー」の時代背景となる1984年は、こうした状況下で、全国の炭坑夫たちが無期限ストライキによって政府と全面対決した、イギリス戦後史の重要な年である。
この年の暮れ、当時の酋相(あの鉄の女)サッチャーは、「多額のボーナス」というエサで生活に困り果てた炭坑夫たちの団結を切リ崩し、翌85年3月にイギリス史上最悪のストは終結する(この間に炭坑夫の組合の委員長をはじめ、6000人が逮捕された)。
20世紀の初めに3000ヶ所あった炭坑は、現在では22ヶ所にすぎない(イギリスには、実はあと 150年の国内需要をまかなえるだけの石炭の埋蔵量があるというのにもかかわらず)。「リトル・ダンサー」の主人公ビリーの父親は、もはや将釆のない炭坑にしがみつくことをしかできない不器用な父親である。それは、彼が新しい時代の価値観(たとえば男の子がバレエをするということ)を受け入れきれないことにも重なっている。どの時代にも新しい価値観に抗い、もがき苦しむ世代がいる。吉い価値観が壊されつつある今の日本にも、この父親の苫しみに他人事でなく共感する人は少なくないだろう。
http://www.d-b.ne.jp/~biomasa/oshirase/642l-dancer.htm
炭鉱で働く父親の姿だって、
ラストシーンに映し出される主人公の姿だって、
どちらも同じように
美しい。