西の空に沈んでいく夕日をすこしの間眺めてから、自転車をゆっくりと走らせる。2車線が平行して走る路面電車のレールの脇に設けられた一本道には紫陽花が植えてあって、夕方には家族連れとよくすれ違う。日露戦争の際に立てられたという記念碑のある神社を一…
深夜に自分の書いた論文を眺めていた。自分自身と向き合うために書いた論文は拙い解析と拙い言葉で組み立てられているけれど、どれをとっても自分が考えたことで自分の言葉で、こいつを次にどこに連れて行ってやればいいのだろうか、と少しだけ途方に暮れて…
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