ブロークン・フラワーズ / ジム・ジャームッシュ

ブロークンフラワーズ [DVD]

ブロークンフラワーズ [DVD]

新文芸座にて。

あらすじ。

ジム・ジャームッシュ監督が、『ストレンジャー・ザン・パラダイス』など初期の作風に戻った印象を与え、ファンにとってはうれしい一作。身に覚えのない息子の存在を知らされ、あたふたと過去に付き合った女たちを訪ね歩く中年男という役で、このビル・マーレイほどぴったりの役者はいないだろう。表情の変化は最小限に留めつつ、男の悲哀を観る者に伝える。その名人芸に感情移入してしまうのである。
過去の女たち4人を演じるキャストも魅力的だ。奔放なシングルマザーのシャロン・ストーン、動物の言葉を理解する医師のジェシカ・ラングら、誰もが個性的で、他の映画とは違う顔をみせている。これもジャームッシュの演出の手柄。その一方で4人には、「ひとりの男の趣味」である共通点が浮かび上がってくるのも興味深い。
便せんや花束など、あちこちに配されたピンクのアイテムが効果的で、エチオピア音楽を始めとした曲の使い方もうまい。映画のリズムを中心に、どこをとっても同時代の他の監督作にはみられないテイスト。その新鮮な体験をするだけでも、ジャームッシュの作品は観る価値があり、本作はその適材である。(斉藤博昭)

ああ、ジャームッシュ最高!

って感じでした。どうしようもないくらいイイんですけど・・。雨の中走る車。ロリータ(笑)。飛行機の中で変なオモチャをいじくる女の子。田舎のバイク野郎ども・・・etc

何はともあれ、僕が一番嬉しかったのは、クロエ・セヴィニーですよ!僕はクロエが好きなことを公言憚らないのですが(まあ、クロエ・セヴィニーのことを知っている人はまわりにはほとんど皆無ですが。Chrisくらいかなあ、分かってくれるの)、眼鏡姿で何故かやたらとセクシーな受付嬢で出演です。もう、出てきた瞬間からドキドキなんですが(笑)

さて、それはともかく内容ですが、「息子がいる」という手紙を受け取って、ドン・ファン男が過去に付き合った女性を訪ねてまわるというものです。

で、行く先々でてんやわんや、というよりもなんかイタイことばかりが起こり、最後は主人公が哲学語ってしっくり終わるのかと思ったら・・・。みたいな。最高だよ、それ!

映画館でハハハという笑い声がおこるような映画ですが、勿論ジャームッシュですから、そんなハリウッド的コメディであるはずはなく、かなりのブラックコメディです。ラストとかまさに。

やはり、ロードムービージャームッシュヴェンダースに限りますね。

ああ、楽しかったあ。大満足です。いつものように音楽も映像も全て楽しめます。是非。