たわいない。たわいない。

 明日もまた、同じ日が来るのだろう。幸福は一生、来ないのだ。それは、わかっている。けれども、きっと来る、あすは来る、と信じて寝るのがいいでしょう。わざと、どさんと大きい音たてて蒲団にたおれる。ああ、いい気持ちだ。蒲団が冷たいので、背中がほどよくひんやりして、ついうっとりなる。幸福は一夜おくれて来る。ぼんやり、そんな言葉を思い出す。幸福を待って待って、とうとう堪え切れずに家を飛び出してしまって、そのあくる日に、素晴らしい幸福の知らせが、捨てた家を訪れたが、もうおそかった。幸福は一夜おくれて来る。幸福は・・・


『女生徒』 太宰治


今日はたわいのない一日だった。

父が久々に仕事で東京に来ていて、池袋で少し喋った。たわいのないことを喋った。

そのあと、出稼ぎに出かけた。ひさびさだったので、スタートでつまづいた。

なによりも最近は電車の中で本を読むのが楽しい。この歳で太宰にハマるとは思わなかった。積読が増えてしかたないけど、読みたい本が机の上に黙々と積まれている。いつ読むのだろう。人生は有限だ。いつか終りがくるらしい。ということを親戚の叔父さんが先日亡くなったという話を聴きながらずっと思っていた。やりたいことをやれるうちにやらなければ。

なんてたわいないことばかり書いていた時期のことをふと思い出した。なんというか、結構変化球投げまくってるからか、特に読者は増えない。まあ、このブログは読む価値があるとも思いがたいからいいけど。というか、やっぱブログに日記を書いてはだめなのだろうか。みくしに書いたほうがいのかなあ。そういえば、最近はみくしで読み逃げとかいうのが話題になっているらしい。読むたびにコメント残してたら、逆に読む気なくすよな、って思う。社交辞令ってばかみたい。なくなればいいのに。そりゃあ、コメントもらうと嬉しいけどさ。でも、無理してまで読んでもらわなくてもなあ、と思う。気楽な感じで来てくれればそれでいじゃない、みたいな。

ということで、久々に超独り言日記を書いてしまいました。ま、いっか。ハンズでいい感じのブックシェルフがあったからあれ買いたい。家の中の本の量がハンパじゃない。。

それでは、なんとなく久々に今日の一曲。これはいいPVだなあ。写真の次は映像を撮りたい。時間的に無理だと思うけど。やりたいことはたくさんあるのに何一つできていないような気がする。自分に何が出来るのか。未だによく分からない。それでもなにかやらなくちゃ。やらなくちゃどうしようもない。ひさびさにどうしようもない感じをがっつり感じている。なんか、生きてるなあ、自分。と思いながら自転車で走っていたら、風がすごく暖かいことにふと気づいた。神田川沿いの桜がもう咲いていた。春だ。春のにおいだ。

安藤裕子 - 隣人に光が差すとき