沈殿

ここ数日というのはあっという間で。研究会、難しい話をするねしかし君らは。

でもさ、今日はさ、雪、雪が降ってきたから寒さ、寒さに負けてしまいそうになるね。家の中に籠っているとあれよあれよと時間が過ぎていくので外に出てみたりしてさ。自転車の車輪が横にひゅるるって滑って危ないから自動車が通ってペちゃぺちゃ雪や氷が解けた場所を軽快に走ったりなんて。

風冷たいから春、そう春のこと少し考えてみる。一年なんてあっという間で大学院に入ったのついこの間だし卒論出した日の空は青かった。さてとまたこれからだな、と吸い込む空気は少し春の気配、君の匂い、でもやっぱり少しだけ憂い。出会いがあれば別れがあるよね、ハル。

春の待ち遠しさが頭の中を春にして、能天気明日のことも分かりもしないのに。人々が雪見てきれいだって口にする。東京に雪が降った日はマクドナルドに行こうよ、フレッシュネスバーガーじゃないって。有楽町線は快走。都心では交通の乱れ。クラクション右から左から前から後から、危ないってそこの人、右も左も前も後も見ないと!

暖かな部屋でツェランの詩を呟く。ぼ、ぼ、ぼくらを白が襲った、そんな夜に、飛べ!

意地の悪い人の顔が歪んでいる。クラブにでも行って踊れば忘れられる?

夜遊びは大切だよ。本ばかり読んでないでさ。