東京物語 / 小津安二郎
- 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ
- 発売日: 1991/03/29
- メディア: CD
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で、こちらが本家、東京物語。
あらすじ。
広島は尾道から、東京に住む子どもたちを訪ね歩く老夫婦。しかし、子どもたちはすでにそれぞれの生活と人生を抱えており、夫婦は邪険に扱われてしまう。親身になってくれるのは、戦死した息子の未亡人だけである。やがて夫婦は故郷に帰っていくのだが…。
名匠として世界中の映画人に多大な影響を与え続けている、小津安二郎監督の代表作である。戦後がもたらした家族崩壊という社会問題を底辺に置きながら、人間それぞれがもつ孤独や断絶の想い、死生観などの、小津監督ならではのモチーフが、静穏なモノクロ画面から淡々と、しかし明確に醸しだされる。人間ドラマの傑作といえるだろう。老夫婦役には、笠智衆と東山千栄子。未亡人役の原節子の美しさもひときわ印象的だ。(的田也寸志)
ほんと、家族って何なのかしら、って思わせられる作品ですよね。
邪険に扱われる老夫婦は、まったく文句ひとついわず(特におばあさんは体の調子が悪いにも関わらず)、落ち着いた口調を続けます。
で、僕は
「なんて下手な芝居だろうか」
と思ってしまっていたのですが、
おじいさんが酔っ払って家に帰ってくるシーンを見て、それも芝居なのだということに気づいたことを覚えています。
年をとると、
最後は誰にも必要とされずに、ただ死を待つのみ
ということなんですかね。
感事 于濆
花開蝶満枝
花謝蝶還稀
惟有旧巣燕
主人貧亦帰
燕すら戻ってこなくなれば、あとは「死」が迎えにくるだけなのでしょう。