人のセックスを笑うな / 山崎ナオコーラ
- 作者: 山崎ナオコーラ
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2006/10/05
- メディア: 文庫
- 購入: 6人 クリック: 130回
- この商品を含むブログ (306件) を見る
「幸せってなんだか知ってる?」
「知らない」
オレが答えると、真面目な顔をしてユリは言う。
「こういうことだと思う」
ユリは泣き始めたみたいだ。涙を、オレは舐めた。彼女の気持ちはよくわかった。大事な人と抱き合って新しい年を迎えるということは、陳腐なようでいて、実は奇跡だ。
布団の国のお姫様と王様の気分で眠った。
- -
山崎ナオコーラ 『人のセックスを笑うな 』より
19歳の主人公と39歳のユリの愛とも恋ともつかないような関係を描いた作品。
19歳と39歳の男女の恋物語なのに、なんだか(台詞や雰囲気だったりが)中学生同士の恋愛みたいで不思議なテンポで進んでいきます。
高橋源一郎も解説で書いていますが、まさに「ありのまま」を書いたような文体で、なんだか題名をこんなのにしなくても良かったんじゃないか、って思っちゃいました。
あと、どこか男目線になりきれてないかな、って感じもしました。
っていうか、解説のところの話ばかりで申し訳ないですが、舞城王太郎が男だって誰が言ったんですか?
僕は女性だと思っているのですが・・。