青の時間―THROUGH THE LOOKING‐GIRL / 永瀬沙世
- 作者: 永瀬沙世
- 出版社/メーカー: プチグラパブリッシング
- 発売日: 2006/08
- メディア: ハードカバー
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女優として活躍する清水ゆみ、写真家としても才能を発揮する東野翠れんをはじめ、気鋭の写真家・永瀬沙世が親交ある女の子たちを見つめた3年間。彼女たちのプライヴェートな空間で、瑞々しい魅力を引き出してゆく独特の物語。
飾らない素顔、くつろいだ肢体、移りゆく季節と共に、確実に、そして少しずつ、大人になってゆく女性たち。同性だからこそ踏み込める領域でたゆたう美しきロマンティシズム。写真の新しい潮流を見出す傑作写真集!堀江敏幸氏の寄稿もあり、永瀬の確かな目線、被写体である女性たちと私たちとの距離感を確かめるような美文を収録。
http://shop.petit.org/?pid=1879370
堀江敏幸さんのコメントが帯にあったので手に取る。
しかし、女の子を撮るということはこういうことなのだろうか。
同性であるがために露わにされない欲望。しかしながら読み手に伝わるエロティシズム。(それは、愛の別名であるのだけど)
でも、なんで青の時間という書名なんだろう。そんなことは勿論考えてみるわけで。
永瀬さん曰く、
写真集タイトルは、エリック・ロメールの『レネットとミラベル四つの冒険』の1エピソードからで、青の時間がは青春の青さをも意味します。また、サブタイトルは『鏡の国のアリス』がモチーフとなっています。
とのこと。
でも、僕は青という色について何も知らない。
若しくは「青の時間」が僕にはなかったのか?
いや、僕にはないのか?
どこにある?
ああ、きっと。
きっと、女の子についても未だに何も分かってないのだろう。
ロメールがこれほど好きだというのに。
(追記)ついでなんでココに書いておくと、『ちくま』で堀江さんが梨木香歩さんの『水辺にて』の書評を書いていて相変わらず素敵な文体でした。堀江ファンは是非。