ストレイト・ストーリー / デヴィッド・リンチ

ストレイト・ストーリー [DVD]

ストレイト・ストーリー [DVD]

あらすじ。

アイオワ州ローレンス。73歳の老人アルヴィン・ストレイト(リチャード・ファーンズワース)は家で転倒、杖の世話になることに。そんな矢先、十年前に喧嘩別れをして以来音信不通だった兄ライル(ハリー・ディーン・スタントン)が心臓発作で倒れたという知らせが入る。兄が住む隣のウィスコンシン州マウント・ザイオンまでは350マイル(約563キロ)。車なら1日の距離だが、アルヴィンは車の免許もないうえに足腰が不自由なのでバスにも乗れない。頑固にも自分の力だけで兄の元を訪ねると決めたアルヴィンは、一緒に暮らす娘ローズ(シシー・スペイセク)の反対を押し切り、なんと芝刈機に乗って荷車を引いて出かける。一度は芝刈機の故障で戻ったものの、再び小型のトラクターを買って再出発。かくして、アルヴィンは時速5マイル(約8キロ)の歩みで、6週間の長旅の末、ようやく兄の元へたどりつくのだった。

http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD31845/story.html

昨日深夜にやってましたね。見たものは書き付けないと忘れるので書く。

たしか既に二回くらい見たことあるしそんなの見てる場合ではないと思いながら、見始めると、色々と考え始めてしまって、結局全部見ました。(もう、こんな不規則な生活はヤダ。。)

要は、喧嘩して何十年も会ってなかった兄が死にそうだってんで兄の元へトラクターでトロトロ行こうとするんだけど、その途中途中で色んなトラブルにあったり、色々な人たちに会って見ている人たちに人生について考えさせるって映画です。

僕が今回注目したのはカンガルーを轢いた女性。彼女、毎日その道路を通るらしいんだけど、何度もカンガルーを轢いてしまって嘆いているんですね。それで、「私は毎日ここを通らなきゃいけないのよ。どうしてこうなの!」ってことを泣きながら叫ぶんです。

もう、まさに人生ってこんな感じだよなあ、って思って。うまくいかないじゃないですか、なかなか。それでも続けなければいけないっていうこの不条理さ。でも、トラクター爺さんは一切動じない。彼はそんな人生をしっかりと確実に歩んできたから。

真っ暗な空が映し出されるシーンがあって、それは最高に美しいシーンなんだけど、そのシーンが映されている間ってのは、ぞれぞれの人が自分の人生を回想するために設けられているんじゃないかなあ、なんて思ってます。

この映画のテーマは、うーん、何だろう。「赦し」と「時間」、「人生」かな。

人生に思い悩む人々、是非。

そういえば、リンチの映画って他に見たことなくて、全くもってこんな映画を撮る監督じゃないらしく、特に『マルホランド・ドライブ』と『イレイザーヘッド』は見てみたい。でも、グリーナウェイとかみたいだと苦手だなあ。(あ、あとクローネンバーグもイヤ!)