ウェルカム・ドールハウス / トッド・ソロンズ


ドーンは、厚いメガネで、学校のみんなから「ブス」と呼ばれ、友達もいない中学生の女の子。両親と、大学進学の内申書を気にする高校生の兄マイケル、バレエ大好きのかわいい妹と暮らしている。母はかわいい妹を猫っかわいがりし、学校では、不良っぽい男の子ブランドンらにいじめられる毎日が続く。近所に住むオカマっぽいラルフと庭に作った秘密基地で話をするのが唯一の慰めだった。そんなドーンに兄のバンド仲間スティーブに一目惚れ。なんとか友達になろうとアタックするのだが…。思春期の女の子の日常を、コミカル&現実的に描いた佳作。

友人に借りたので初のトッド・ソロンズしてみた。きっとブラックコメディーなのだろうけれどどうにも笑えないというか相変わらず本当にアメリカのティーンエイジャーというのはこんな感じなのだろうかと疑った。以前見た『パンチ・ドランク・ラブ』もそうだったのだけれど、オフビートな映画はどうも苦手なようだ。アメリカの青春映画はガス・ヴァン・サントの『エレファント』くらいかな、面白かったのは。『グッド・ウィル・ハンティング』も好きだけど*1。家族崩壊物語なら『アメリカン・ビューティー』の方が崩壊してて面白いし、そういえばとある友人が絶賛していた『空中庭園』見たいし*2、なんというか、なんといえば良いのか分からない作品だった。やはりヒロインに恋したくなるような映画でなければ気持ちが乗ってこないらしい。『めぐり逢い』を見ればよかったな。いや、でもそれなりには面白かったのでよしとしよう。本当になんともならん映画だったな、しかし。どうでもいいけど久々にビリー・ワイルダーが見たかったりするのだけれど何故だろうか。謎だ。

*1:何か新しいことを始めるときに必ず見ることにしているし、とにかく最後のウィルの決断が何より好きだ。

*2:家族崩壊物語らしい。