スモール・バゲージ・フロム・ユー
先日、先々日の天気の悪さとは打って変わって、朝目が覚めると窓から青空が見えたので昨日また深夜に色々考え出してしまったせいで眠れなくて頭が重かったのだけれどなんとか起きて大学へ。
昨日なんとか出来上がったＫ村先生のゼミの資料をプリントアウトしてゼミへ。あまり長い時間話しているとよくないということで珍しく軽めのレジュメを持参したのだけれど、今日思ったのはあまりレジュメを一生懸命つくり込むのは逆効果だなあということが判明した。今年に入ってゼミでレジュメを用意することが何度となくあって、真面目にレジュメをつくって行くのだけれど反応が悪くて残念で、自分自身も軽めの発表をする人のほうが分かりやすくていいなあと思っていたので、これからはレジュメは軽めに作ろうと誓った。人の話などというのは何時間も聞いていると腹が立ってくるので、短めのほうがいい。グローバリゼーション論の本のレビューをすべく一気にばーっと話した。ギルロイ、カステル、なんかが出てきて面白かったよ、という話をするわけでもなく、いろんな立場があるんだよ、ということで終了。自分の後に発表をしている人が非常につくりこんだレジュメを作ってきてくれていたのだけれど、時間がなかったせいで説明がちゃんとできていなくてよく分からなかった。ワシントンコンセンサスはダメで人間の安全保障が大事だという話なのだな、とそこは納得した。そして、誰もがインセンティヴがないと動かない、ということ。何だか政治・経済の話だなあ、としみじみ聴いていた。まあ、こういうのも結構面白い。スティグリッツとかクルーグマンとかマンキューとかカーネマンみたいな経済系の人の本も読みたいのだけれどな。あまり余所見をしていてはいけない。その前にレイコフとトマセロとジャッケンドフを・・（キリがない）。
ゼミ後、いつものようにＥさんとぺちゃくちゃおしゃべり。Luhmannを葬りたいから、なんか読まないかなあ？、と誘ったのだけれど、私も分からないと断られ、そんなの読んでないでちゃんと生活しろと怒られ反省した。しかし、いろんな人から自炊しろと言われるのだけれど生活力がたいそう皆無なのでいつまで経ってもできないのだけれど、「自分のためにはご飯作ろうと思わないよね。コストパフォーマンス低いよね」という点で二人の意見が一致して面白かった。だったらお互いつくりあえばいいのだよね、ということで解決策を提示して終了。今度料理対決でもしようか。負けそうだけれど。Ｅさん器用そうだし。
色々反省をしたところで研究室で再びゼミ。二時間たっぷり議論して大満足。あと、研究室にもついに大きな本棚が確保されたので、家にある研究資料を持ち込めそうだ。是非とも研究資料を家から運び出して家をもう少しオシャレにしたいところだ。いや、オシャレになんてしなくてよいので快適な場所にしたい。引っ越したい。お金ない。。
やることやって家に帰ると「ガリレオ」やってて福山氏が相変わらずカッコよかった。あんなにカッコいい学者がいたらいいよね、とか思うのだけれど、変人だとかいうのはまあ変人なのだろうけれど物理学者としてはそんなに変人でもないと思うしそれなりに同じ人間の香りがするのでなんだか親しみが湧いてしまう。それにしても白衣を着ていると研究者っぽくて羨ましいのだけれど、先日物理学者で白衣はおかしいのではないかとか思ったのだけれど彼は物性が恐らく専門であるようで物性が専門なら白衣は着るのかもしれないなあと思った。それにしても、「実証しなければ」というサイエンティフィックな態度が非常に尊敬される。でも理論屋の卵としては理論が実証を先行することもあるのではないか、と思ってみたりもする。そして柴崎コウと福山氏の会話のかみ合わなさが面白いなあと思うのだけれど、当事者じゃないからだろうなあとか思うわけで、*1突然数式書き始めたら普通ヒクんじゃないかと思うのだけれど、やっぱりそこらへんも他人事とは思えないので悲しい。電車の中で微分方程式を書いていたりウームで某脳科学徒さんと研究の話をしていたくらいなのだから十分にその気があるわけで、研究バカというのは本当に悲しいのだけれど、ついつい考えてしまうのだから仕方がない。難しい問題があるとずっと考えてしまうのは小さい頃からなので仕方がない気もするのだけれど*2、柴崎コウが「そんなことばかり考えてて人生楽しい？」というセリフを言っていて、まさに家族が自分に向かって言うコトバだなあと思って少し悲しんだ。あんまり無理解を徹底されるとときどき少し辛かったりするのだけれどな。別に考えてることを分かってくれとは言わないのだけれど、理解されないことの孤独はいつまでも付きまとうわけで。わかりあえないことほど悲しいことはないのではないだろうか。ときどきそんな気分に襲われて、塞ぎこんでしまいそうになるのだけれど、そういうわけにもいかないのでまあなんとか頑張ってみようと思うわけだけれどいつまで続くだろうか、とそんなことを考えていても仕方がないので終わる。
