August 17,18

17日。

祖父母の祝い。何とか寿の祝いだったのだけれど、どうやら二人とも調子が悪いらしくもう長くないと判断しての開催だったらしい。前回会ったときに比べて特に婆ちゃんの方が随分と歳をとっていて驚いた。曾祖母が101歳くらいで亡くなったのがたしか3年くらい前で、その看病をしていた頃は自動車も乗り回していたし、たいそう元気だったのだけれど、ちょっと見ない間に見た目で分かるくらい歳をとっていて、ちょっと心配になった。もしかしたら次に実家に帰るときはもうダメかもしれないなあ、とぼんやりと感じた。一方で爺ちゃんの方は相変わらず元気で、パチンコ行ってくるわ、といって途中でいなくなった。うちの家系の男は自分勝手で自由人で、ああ自分はこの人の孫に違いない、と確信した。

とりわけ何かあったということもなかったけれど、従姉妹の結婚相手と初めて会った。それにしてもこの男は以前僕に電話をかけてきてたいそう態度がよろしくなかったのであまり良い印象を持っていないのだけれど、ふつーのお兄ちゃんだった。1コか2コ年上で、まあ、同世代、といった感じ。体育会系な感じの男の人で、僕とは気は合わないだろうな、ということで、どーもー、と軽く挨拶をしただけで終了。二人いる従姉妹のうちのもう一人はハタチなのだけれど、ブイブイいわせていますみたいな感じで若すぎてまぶしかった。ケータイでカレシに電話したりとかしてて、若いねー、と。

あとは、我が家の希望はどうやら僕にかかっているらしく、大変迷惑な話だなあと思ったので、出世は見込めないし将来は暗い、ということをがんばって説明しておいた。そうはいっても自由気儘に生きていることを思いのほか咎められずにほっと胸を撫で下ろすこととなったわけだけれど。一体お前は大学で何をしてるんだ、と訊かれるだろうとは思っていたことを訊かれて、難しくてこたえられないです申し訳ないです、と平謝り。変な分野なんだよ、と。

まったりゆったりと流れる時間にどこか焦燥感を感じながら一日が過ぎていった。

18日。

前日夜遅くまで本を読んでいたので適当な時間に目を覚ます。

広島でやっておきたかったことをやっておこうと思いネットで色々調べたけれどよく分からず断念。仕方がないので広島駅まで出て本屋をめぐる。やっぱり広島と東京じゃあ本の量も違うよなあ、とかつらつら考えつつ、とはいってもここの本屋はかなりの量があってさすがだなあ。料理のコーナーで素敵な女の子が熱心に料理の雑誌を読んでいたのだけれど、あれはもう結婚しているのではないか、って深読みだろうか。広島に帰ってきたその日にロッテリアでなにやら食していると素敵な雰囲気の女の子がいて、結構大きな子供を連れていて大変吃驚したのだけれど、やっぱり都会と違って結婚するの早いよね、って友人にも結婚した人が結構いたりするわけで。とにかく、よく分からないけれど結婚などというものを意識しなくてはいけない年齢であるらしく、一体誰がはじめに結婚するだろうか、と友人の顔を思い浮かべてみるが、よく分からないのでやめた。

結局本屋を出て広島市内まで歩いて向かい今度はパルコの本屋へ。広島にいた頃ここで海外の雑誌を漁ったりなどしていたのだけれど、さすがにここの本屋は若くておされな男の子女の子がいるわけで、いた。ファッジを読んでいたら隣でロン毛でおされな男の子が同じくファッジを読んでいた。そういえば先日ロン毛からさようならしてボサボサな感じになったのだけれど好評なのでよかった。

本屋を堪能した後に上へ上へと目指すはタワレコ。色々探すが、全然無くって、うわわわ、残念。でも十代の頃はここに足しげく通ったなあ、と懐かしい気持ちには浸れた。

その後、高校生の頃ふらふらといつも歩いていた服の店がたくさんある場所を歩きながらまだこの店あるんだー、とか懐かしんだ。ここの古着屋よく行ったなー、なんておセンチになってみたり。

夜九時にもなるともう店は全然開いていないので、仕方なく電車に乗り込んで帰宅。帰り道で、もう夏休みは終わりかな、とか頭の中で呟きが聞こえたから、明日やるべきことを全部済ませて明後日の早朝に帰京することに決めた。木曜日のセミナーには出たい。