軽やかに
小中のときの友人K君と中高のときの友人Hと新宿でごはん。
お酒は飲めないのでジュースで我慢したけれど、笑った、笑った。
相変わらず正しいことばかりずけずけと言い放つHの言葉に大笑い。
本当に変わらないね、と一安心。
終電が迫っているというのに一向に急ごうともせず二人で最近のこと、これまでのことを話した。
滑らかに進む会話に昔の思い出がよみがえる。
高校に通う途中の電車の中でよくドストエフスキイがどうだのメルヴィルがどうだの志賀直哉がどうだのはなしたっけ。
今ではもういい大人。文学や映画への愛は忘れないけれど。
最後に交わした言葉は
「じゃあまたね」
生きていればそのうちまた会うよね、と笑い声が新宿駅のホームでこだました。