no title

あっという間に2週間も経っていることに驚いている。時間が経つことが早く感じられるときはいつだって何にも熱中していないときであって、頭の中は少しからっぽ、ドーナツの穴をぼんやりと眺めている。



何かを始めては躓いて、の繰り返しで、なんだかもう、と焦りを感じることがよくある。自分に責任がある、と勝手に責任を負っているとキリがないのでそういうことはやめたけれど、自分が関わったことがうまくいかないと、責任を感じてしまう。でも、どうやらそれは勝手な思い込みのようで、それをやめてから少しづつ楽になってきた。



何もかもが美しく見える瞬間はとても不安定だけれど、それは実はとても満たされた瞬間なのかもしれない。



お昼頃に目を覚まして、近所のコンビニエンスストアに行ってサンドウィッチと野菜ジュースを買って、近くの公園のベンチに座ってそれを頬張った。目の前でくるくる廻るカラフルな遊具。親子連れ、老いた男女と幼い男の子。平和な時間。


読んでいる本はスタンダールの『赤と黒』。2部でジュリアン・ソレルが社交界に入って以降の物語にはなかなか没入できない。きっとそういう世界を知らないからなのだと思う。情熱を持ったナイーヴな田舎の青年の、その先にある未来を、他人事のように眺めている。それでも節々で恥ずかしい思いをするのは、彼のように恋をしたり失敗をしてきたからなのだろうか。パリを歩いてみたい。そんなナイーヴなことを考えながら、夜を過ごしている。