no title

文章の書き出しにはいつも時間がかかる。これから自分が何を書くのだろうか、頭の中にあるもやもやしたものを言葉にする作業。


今日は久々に髪を切りに原宿へ行った。いつものようにMさんと音楽の話や服の話、仕事の話をしながら色々なことを考えた。中でも印象的だったのはバンドを自分でやる人たちの話で、今までバンドとか自分でやろうと思ったことほとんどないんですよね何ででしょうね、と訊いてみたら、音楽やるやつらは言葉に出来ないものを吐き出すんだよ、なんかさ、もやっとしたものがあるじゃん、あれ、言葉に出来なくてさ、あの、わー、て感じ、あんな感じになって、誰かに伝わって、わー、ってなるんだよ、うまく言えてないけど、みたいな答えが返ってきて、なるほどそうなのか言葉にしなくてもいいんだ、と思ったこと。


相変わらず文章はたくさん書いていて、毎日書いていて、たくさん溜まっていく。それは何だか分からないけれど自分にとってとても大切なもので、楽器とか使えるくらい器用だったらいいのだけれど、そんなもの使えないし、てかこのノートPCのキーボードが楽器だし、この文章本当は音楽なんじゃねーの?、とか思って、一旦落ち着いた。音楽も詩も絵も研究も全部似たようなものなのだろう。


ここ数年、文章を書くことについてずっと考えていて、なんでこんなにしつこいくらい書くのだろうか、と何度も考えたのだけれど、理由はともあれたぶん言葉の世界の中でしか生きられないのだろうな、という気がしていて、数学も自分にとっては言葉の世界なのだけれど、たぶん死ぬまで書きつづけるのだろうな、と半ば諦めている。中原昌也が、書きたくない、とか言いながら書きつづけるのと同じなのかどうなのかは分からないけれど、そんなことはどうでもいい。




両親に手紙を書いている。書けるだろうか。学士と修士の学位記と論文を入れた袋に「手紙を書いて送る」というメモを貼り付けて、もう何日も悩んでいる。あれだけ行きたくないと言い続けて大喧嘩した大学も行ってみたら結構楽しくて大学院にまで行ってしまったし、よく分からないけれど案外この先も楽しいんじゃないか、とか思っている。思わないとやってられない。楽しいに決まってる。


Rie Fu - Decay

この歌に何度助けられたか!